カメラに目線を向けて、あっかんべーをしている、頭がちょっと爆発気味のおじさん…
みなさんこれだけでもう誰だかわかりますよね??
「20世紀最高の物理学者」「現代物理学の父」と評された、アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)です。
こんな髪が爆発気味のオジサンが世界的に超有名な天才物理学者です(笑)
アインシュタインといえば「相対性理論」が有名ですが、彼の功績や発明はこれだけではありません。
アインシュタインの功績や発明、そして逸話についてもご紹介していきます。
アインシュタインの功績
アインシュタインは数々の功績や発明を残しています。
- 相対性宇宙論
- ブラウン運動の機嫌を説明する揺動散逸定理
- 光量子仮説による光の粒子を波動の二重性
- アインシュタインの固体比熱理論
- 零点エネルギー
- 半古典型のシュレディンガー方程式
- ボーズ=アインシュタイン凝縮 etc・・
アインシュタインは前述した通り、相対性理論を発表したことで有名です。相対性理論にも「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」があり、先に発表されたのは「特殊相対性理論」でした。
1905年、彼が26歳の時3つの重要な論文を発表し、この年は「奇跡の年」と呼ばれています。(「奇跡の年」及びそれに続く数年で、彼は「光量子仮説」「ブラウン運動の理論」「特殊相対性理論」に関連する論文を発表していきました。)
それまでの物理学ではニュートン力学に従って、時空(時間と空間)は外界から何の影響も受けないと考えられていました。つまり、時間は何ものにも干渉されず、常に一様に流れ、空間は常に均質で揺らがないとされていたのです。
しかし、アインシュタインは質量の大きい物体の周りでは時間は遅くなり、空間は歪むと考えたのです。この考えが「一般相対性理論」です。またこの世で最も早いものは「光」であり、光の速度に近づくにつれて時間は遅く流れるとも考えました。
これが「特殊相対性理論」です。ちなみに彼がこの相対性理論の説明を求められた際に、以下のように答えています。
「熱いストーブに1分間手を当てると、まるで一時間のように感じられる。逆に可愛い女の子と一時間一緒にいると、まるで1分間ぐらいにしか感じられない。それが相対性です」
何って分かりやすい、相対性の説明でしょう!!笑
そして相対性理論の他にも、ブラウン運動の機嫌を説明する揺動散逸定理、光量子仮説による光の粒子を波動の二重性、アインシュタインの固体比熱理論、零点エネルギー、半古典型のシュレディンガー方程式、ボーズ=アインシュタイン凝縮‥‥などなど。
数々の功績を残しています。
アインシュタインの発明
- 相対性理論などの様々な理論
- 世界で一番美しい方程式と言われている「E=mc2」
アインシュタインは理論物理学者として知られていますが、黒板や机に向かって数式ばかり考えている、というわけではありません。その応用にも大きな関心を寄せており、アイディアを実現する実験を好んで行っていました。
アインシュタインが考案した冷蔵庫もそうした1つで、これにはモーターも冷却液も使われていません。代わりに、低い圧力下ではより低い温度で水が沸騰することを利用していました。
アインシュタインと、ユダヤ系物理学者のシラードのアイディアは、アンモニアの蒸気の中でブタンに満たしたフラスコをバーナーで炙ることでした。アンモニア蒸気は圧力が低いため、ブタンの沸点が下がる。そしてブタンが沸騰すると、それが周囲からエネルギーを吸収し、隣接する区画が冷却される仕組みです。
そして、もう一つ…アインシュタイン最大の功績である相対性理論が生み出したものがありました。
相対性理論が生み出した方程式‥そして悪魔の兵器
世界で一番美しい方程式と言われている「E=mc2」。
Eはエネルギー、mは質量、cは光の速度を表しています。簡単に言えば、「物質(物体)が運動して光の速さに近づけば、そのエネルギーは最大に向かっていく」ということです。
もう少し科学的に言えば、「質量はエネルギーになりうる」。さらにはっきりと言えば、「質量には膨大なエネルギーが閉じ込められている」ということになります。
やがてこの方程式は、たった一個の陽子が中性子に変わってもエネルギーの拡張が起こるのだとすれば、その転換を連続的におこしさえすれば、人工的な核分裂や核融合によって莫大なエネルギーを放出させることが可能であること、そういう原子力利用や原子力爆弾ができるということが見えてきました。
そう、世界で最も美しい方程式・E=mc2は、世界で最も恐ろしい原子爆弾を作り出していくのです。ただ、あくまで彼は質量とエネルギーの関係式を発見しただけで、原子爆弾の直接の提唱者でも開発者でもありません。
むしろアインシュタインは第一次世界大戦から平和活動に尽力しており、自らの理論で兵器を作ることにためらっていました。
しかし、ナチスが新型爆弾を手に入れることを恐れ、原爆開発のための進言書にサインをしてしまったのです。そのことをアインシュタインは生涯悔やんでいたと言われています。
アインシュタインの逸話
天才に逸話はつきものです笑
アインシュタインにもなかなかな逸話が残っており、非常に人物としても興味が湧きます。
1、アインシュタインは言語障害だった
アインシュタインは5歳になるまで言葉を話さなかったと言われています。一般的に子供が言葉を発し始めるのは1歳〜1歳半のためかなり遅いペースでした。
また彼には言語障害があり、大人になってからもアルファベットのスペルを間違えており、特に「R」に関しては生涯反対にしか書けませんでした(逆にむずかしい…)
その一方で5歳から方位磁石に興味を持ち、9歳になると「ピタゴラスの定理」を自力で証明しています。また12歳のころには「微分」と「積分」を独学で自分のものにし、点や線に定義を与える「ユークリッド幾何学」も理解していました。
2、大学受験に失敗している
天才と言われるアインシュタインも何と受験に失敗していました。
彼は名門として知られるスイスのチューリッヒ工科大学を受験しましたが、苦手な分野の点数が芳しくありませんでした。
しかし彼の数学と物理の点数はすべての受験者の中で最高得点でした。そのため中等教育機関である「ギムナジウム」に通う条件つきで、翌年入学許可が下されました。
3、相対性理論が生み出されたのは「夢」がきっかけ
ギムナジウム在学中、昼寝をしている時に彼は不思議な夢を見ました。
夢の中でアインシュタインは光速で光を追いかけていました。
目を覚ましたアインシュタインは夢で見た光の速さについて思考をめぐらせます。
この時の夢がきっかけで、後の相対性理論が生み出されたと言われています。
4、有名な舌を出している写真は、怒っている時の写真
冒頭にも記載しましたが、アインシュタインといえば、舌を出した写真が非常に有名です。この写真の影響で、彼は実にお茶目で剽軽な人物であろうと多くの人々が思いました。
しかし実際の彼は真面目でおとなしく、写真を撮る際に舌を出すようなタイプではありませんでした。
実はこの写真はマスコミからカメラを向けられたことにアインシュタインは腹を立て、写真が使い物にならないように舌を出した結果撮られたものだったのです。
しかしマスコミは構わず写真を公表します。
写真が掲載されたメディアには不愉快だと多数のクレームが入ったそうですが、当のアインシュタインはこの写真を非常に気に入り、9枚も焼き増しを依頼したのだとか‥
まとめ
今回のお話を端的にまとめると‥
- 有名な相対性理論の他にもたくさんの理論を提唱した。
- 理論を応用に実践することも好きだった
- 彼が発見したE=mc2(質量とエネルギーの関係式)は、原子力爆弾の開発に使われてしまった
- アインシュタインは言語障害を抱えていた
- 大学受験に失敗している
- 相対性理論は自分が見た夢がきっかけで生まれた
- 有名な写真は怒った時の写真
天才と言われる人は、やはり一味違うエピソードを持っていますね笑
ただ、平和を提唱していた彼が生み出した最高の方程式が、人類史上最悪と言われる原子爆弾を生み出すことになるのは何とも皮肉なものですね。