一般相対性理論を唱えた天才物理学者・アインシュタイン。
時間や宇宙など非常に大きな視点で物事を捉え、研究を重ねてきた天才。
どうしてあのように、天才的な発想や発見ができたのか、彼の死後その理由を知りたいがために、家族の許可を得ず、秘密裏に解剖され脳だけ取り出されてしまいました。
取り出された脳は、病理学のトーマス・ハーベイ博士によって、40年間も研究に使われています。その研究により、アインシュタインの脳はやはり一般人とは異なる点があると発見されたのです!!
アインシュタインの脳は一般人と一体何が違うのでしょうか。
アインシュタインの脳は普通の人とどう違う?
- 右脳と左脳の間にあるミゾが浅い
- 脳が軽い
- グリア細胞が普通の人よりも多い
アインシュタイン脳が普通の人との主な違いはこの3つです。
一つずつ見ていきましょう。
まずは右脳と左脳のミゾが浅いことから!
右脳と左脳の間にあるミゾが浅い
ご存知の通り、脳は左右に分かれており、それぞれの役割が異なっています。
よく右脳教育とか聞きますよね。この右脳と左脳は役割を分担しながら、様々な複雑な処理を行っています。
右脳と左脳の間には、「ミゾ」があり、このミゾは、右脳と左脳を行き来する情報を通すパイプのような役割をしています。このミゾが深いと、右脳と左脳の間での情報交換がスムーズに行えなくなってしまいます。
しかし、アインシュタインの脳は研究の結果、一般の人の脳よりもこの右脳と左脳の間のミゾが「浅い」ということがわかりました。
つまり、右脳と左脳の間の情報伝達が普通の人よりも早い=頭の回転が早いということとなります。アインシュタインは頭の回転が早いからこそ、一般人が考えつかないような発見ができたということですね。
アインシュタインの脳は軽かった
「頭がいい」=「脳みそが重たい」となぜか我々は勝手に想像しています。密度が多くて重たいほど、知識も詰まっていそうですよね笑
しかしこの天才物理学者の脳みそは、一般の人よりも軽かったのです…!!一般的な人の脳の容量は、1400gと言われていますが、アインシュタインの脳は何と1250gしかなかったのです…
一般人よりも150gも軽い…!!
頭の良し悪しは、脳の容量とは必ずしも一致しないのですね。
確かにアインシュタインは学校の成績は最悪でした。5歳ごろまで話すこともできなかったとも言われています。そんな馬鹿な、と思ってしまいますが、アインシュタインは学生の頃の成績が非常に悪く、「落ちこぼれ」の烙印を押されていたほどでした。
ちなみに、独創的なアイディアで世界中を夢中にさせたApple創業者のスティーブ・ジョブスも、学校の成績は悪かったそうなので、「バカと天才は紙一重」とこの二人は体現しているのかもしれません…
グリア細胞が多い
このグリア細胞ですが、記憶や学習に関する脳の働きに深く関係していることが分かっています。
アインシュタインの脳を研究するうちに、神経細胞に関しては、一般人の脳と細胞数は大して変わらないということがわかりました。
しかしアインシュタインの脳は、このグリア細胞が一般人と比較し極めて多く存在していることがわかり、この点が天才を作り出したのだと判明しました。
やっぱり天才と呼ばれるだけあって普通の人とは違う部分が存在しているようですね。天才が凡人と変わった行動をとったり、なかなか理解されない言動が見られるのも偶然ではなく、なにか関係しているのかもしれませn
死後も身体の一部が保存される偉人たち
実はアインシュタインの他にも、歴史上の偉人で身体の一部が保存されているケースは意外と多くありました。科学的な目的のために保存されているものから、功績を讃えるために保存されているものまで様々です。
1、ダン•シッケル少将の足
南北戦争のゲティスバーグの戦いにて、砲弾を受けたダン・シッケル少将の足は治療のために切断されました。切断された骨は軍医総監によって砲弾と一緒にディスプレイ化され、アメリカの国立健康博物館に展示されています。
ちなみにゲティスバーグの戦いの戦没者墓地奉献式にて、当時のアメリカ合衆国大統領のリンカーンは演説の中で、「人民の、人民による、人民のための政治」と発しました。
2、ポール・ブローカの脳
ポール・ブローカは、脳の前頭葉の言語を司る領域を発見した外科医で、人類学者です。発見された脳の部分には彼の名前にちなんで「ブローカ野」と名付けられています。
その彼の脳は、パリの人類博物館の中で保存されています。
3、ホセ・リサールの脊椎
フィリピン独立運動の闘士で、英雄とされているホセ・リサール。彼の遺体は銃殺された17年後に発掘され、現在は処刑跡であるリサール公園の記念碑の下に保存されています。
4、ジョージ・ワシントンの髪の毛
詩人のロングフェローの叔母が、敬意を表してもらったアメリカ合衆国の初代大統領のワシントンの髪の毛は、メーン歴史協会に寄贈されたとのことです。
5、ガリレオの指
地動説を唱え、「それでも地球は回っている」と言ったり、ピサの斜塔の頂上から大小2種類の球を落とす実験をしたと様々な逸話が残っているガリレオ・ガリレイ。
地動説を唱えたことで裁判となり、判決が出てからは監視付きの邸宅で一生を終えましたが、彼の指はフィレンツェ科学史博物館で展示されています。
まとめ
今回のお話をカンタンにまとめると‥
- アインシュタインの右脳と左脳のミゾは、一般の人と比較して浅い=頭の回転が早い
- アインシュタインの脳は、一般の人と比べて軽い
- アインシュタインの脳には、一般の人よりグリア細胞の数が極めて多い
- 遺体の一部が今も保管されている、歴史上の偉人は結構いる。
やはり天才は脳から人とは異なるのですね。
こういう脳の持ち主が見る世界はどんな世界なのでしょうか。同じものを見ても感じ方は、一般の人とは少し違うのかもしれません。
一度、天才にしか見えない世界、覗いてみたいですね。
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