お財布を開けた時に、この方がいるとなんとも言えない安心感がありますよね…
福沢諭吉さま(1万円)…笑
みなさん彼のことをどれだけ知っていますか?
彼は蘭学者であり、啓蒙思想家、そして教育者として名を馳せ、有名な慶應義塾大学を創設しました。
そんな彼が残した言葉、心に刺さるものがたくさん残されています。
福沢諭吉の名言の数々をご紹介!
福沢諭吉の名言
1、天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず
まず福沢諭吉の名言といえばこれ。彼の著書「学問のすすめ」に書かれています。
人間は平等である、ということを伝える言葉として有名ですが、本当はその先に、彼が真に伝えたかったことがあるのです。
実はこの文章には続きがあります。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといえり」
いえり=言われているという意味です。
そしてこの「いえり」の先に本当に福沢諭吉が伝えたい言葉があるのです。
それがこちら。
人は生まれながらにして貴賤貧富の別なし。
ただ学問を勤めて物事をよく知る者は、貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり。
人は生まれた時は平等である。
学問をして、物事を知る人は偉く、お金持ちになる。
無学の者は、卑しくて、貧乏になる。
彼は生まれた時は平等かもしれないが、その先は人生が分かれる。その差は「学問」であるということが言いたかったのです。だから「学問のすすめ」に書かれたのですね。
2、活用なき学問は無学に等し
学問をする=勉強する=机に向かって本を読むと考えがちですよね。
しかし諭吉の考えは違いました。
活用できるもの、役に立つものでなければ、学んだことにはならない、と。
今の時代でも超通用する考え方です。
学んだりはするけど実践しない方も多いですから、胸に刺さりますね。
学んだだけでは成果にならない、実践して自分の血肉にしてこそはじめて学びと言えます。
私もとても共感する考え方です。
大事なことって昔からまったく変わらないコトが分かります。
3、読書は学問の術なり、学問は事をなすの術なり
本を読むだけでなく、事をなすことが学問だと伝えています。
- 何かしら世の中のためになる
- 学んだら活用できる
- 机上で終わるものではない
頭でっかちに机にかじりつくのは学問ではないということですね。
4、学問に入らば大いに学問すべし。農たらば大農となれ。商たらば大商となれ。
福沢諭吉は学問は偉くなったり、お金持ちになるためにするのではないと説いています。
それがこの4の言葉。
自分の職業や立場にかかわらず、学問をすることにより、偉大な人間になることを目標にしているのです。
では偉大な人間とは何か?
彼の教えでは、偉大な人とは独立した人間のことです。
つまり、自分自身を独立させるために学問をすべきだと説いているのです。
5、独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を怒る、人を恐るる者は必ず人にへつらう者なり
これ、私個人的に結構グサッときました…
この言葉は他人にへつらうことなく、独立した人間になろう!そのためにも学問の必要があるということを伝えています。
学問をすることにより、独立した人間になり、学んだことを実際に活用する。
それが人間には必要だと説いているのです。
6、愛国の意あらん者は、官私を問わず 必ず自己の独立をはかり、余力あらば 他人の独立の助け成すべし
最終的には、自分が独立をしたら、他人が独立できるように助けて、さらには、国を独立できるようにするのが諭吉の考えです。
彼は学問をすることにより、お金持ちになったり、偉くなることを目標にしているのではありません。
学問の力で、まず個人が、そして国として独り立ちすることが重要であると説いたのです。
7、ペンは剣よりも強し
これも福沢諭吉の言葉では有名な言葉です。
慶應義塾大学の校章を皆さんは見たことがあるでしょうか?万年筆が重なっており、この言葉を象徴しているように取れます。
そしてこの言葉は、「言論は武力よりも強い力を持つ」とすっかり日本に定着しました。
しかし実はこの言葉だけは福沢諭吉オリジナルのものではなく、19世紀イギリスの政治家で作家でもあったリットンが、戯曲「リシュリュー」に登場させて有名になりました。
英語で書くと”The Pen is mightier than the sword”.この言葉を劇中で使用するのは、フランスの政治家だったリシュリュー枢機卿です。
ルイ13世に登用され、のちの絶対王政の確立に邁進します。
そしてこの言葉の全文はこちら。
”Beneath the rule of men entire great, the pen is mightier than the sword”
「真に偉大な人物の下においては、ペンは剣よりも強し」
ペンは権力者のペン、真に偉大な人物はリシュリュー本人のことを指します。
絶対王政の確立のために、彼は反対派を徹底的に弾圧し処刑をしていました。いかに武力で反乱しようとも、逮捕状や死刑執行命令にペンでサインして弾圧できる。だから「ペンは剣よりも強し」と言っているのです。
まとめ
今回の名言の意味を端的にまとめると‥
- 学問は活用できてこそ真の学問
- 学んでも机上で終わらせては意味が無い
- 学問をするのはお金持ちになるためなどではなく、独立する人間になることが目的
福沢諭吉の知っていることといえば、1万円札の顔であること、慶應義塾大学を創設した、「学問のすすめ」を書いた…と、本当に表面的なことしか知らないなと思います。
しかし彼が学問をすることに対して残した言葉は、本当に刺さる言葉です。
机に座って本を読むばかりが勉強じゃないんですね。活用できることを学ぶのが学問。ということは、学問というのはいくつになってもできるということにもなりますよね。
明日からの意識が、変わりそうです。