戦国時代

戦国時代の庶民の食事は?兵糧や陣中食についても!

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戦国時代の食事。あの飢饉の時代、庶民は何を食べていたのでしょうか?

稗(ひえ)粟(あわ)?雑穀と呼ばれるものを、どういう風に調理して食べていたのでしょうか?あまり調味料もない中でどんな風に調理されたか?

それと戦国時代の兵糧や陣中食は?ここでは戦国時代に何を食べていたかということを、紐といていこうと思います。

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戦国時代の庶民の食事はどんなだった?

まずはどんなものを食べていたのでしょうか?

白米は食べられず(白米は年貢で持っていかれてしまいます)、稗(ひえ)や粟(あわ)を主食としていました。そのままではなく、雑炊として食べていたようです。

・粟(あわ)↓

・稗(ひえ)↓

おかずにはヌカを原材料とした自家製の味噌と、周辺で採れる山菜や野草を少々でしょうか。質素な食生活だったようです。

基本は朝と昼の2回の食事(雑炊)だったようです。

当時は「大唐米(だいとうまい)」と呼ばれる赤米が盛んに栽培されていました。これはぱさぱさしていておいしくはないのですが、収穫量が多くて安価だったためです。庶民が口に出来るのはこの「大唐米」でした。

究極の飢饉状態になると雑穀と米とヨモギなど、野草や山菜を入れ、水分を多めにした雑炊を食べていました。

私は、一時期雑穀(ざっこく)にハマって食べていましたが、胃を壊してしまいました。これを食べ続けなければならないって、悲しいですね。しかしこれも戦が始まれば、踏み荒らされたりして満足に食べられなかったのでしょうね。

                  

 

戦国時代の兵糧

主食はご飯

握り飯、これは古来から携帯食・非常食として重宝されていました。それに五平餅・きりたんぽ・ちまき・餅類です。

餅類の中には求肥(ぎゅうひ)があります。このころの砂糖は大変貴重なので、代わりに甘葛(あまづら)を煮詰めたものや、水あめ(麦芽糖・ばくがとう)はちみつなどで甘味をつけました。あとは煎餅(せんべい)に堅餅(かたもち・干して固くした餅)などがあります。

副食及び食材

焼き味噌・味噌玉

発酵食品でもあり調味料としても使えるので、とても重宝されていました。米・塩・みそは兵糧として欠かせない物でした。

ただ味噌はそのままでは腐ったり、カビが生えたりするので焼いて味噌玉にして携帯したようです。

お湯に溶かせば味噌汁になり、おかずの代わりにかじったりと大活躍でした。

梅干し

この頃はメジャーな食材になっていました。

戦では大量に汗をかき、激しい心身の疲労がたまる、想像するのは簡単です。梅干しは今も昔も疲労回復の特効薬です。

種をとって糸をつけるなどして、持ち歩く工夫がされていたようです。

芋茎縄(いもがらなわ)

なんじゃここりゃ…と字を見て思ってしまいました。芋の茎の縄??

これは里芋のクキである「ずいき」を味噌汁で、にしめたものを乾燥させ、縄状にした食べられる、ひも…。腰に荒縄みたいに結んで、そのままかじったり、お湯に戻すと味噌汁にもなる不思議な縄…。どんなもの??味が想像できんない。

・ずいき↓

干し柿

これは食料兼二日酔い防止薬、傷薬にも役に立ったようです。(干し柿の周りに吹き出る糖分の結晶やヘタを粉状にしたものは、すでに止血剤や喘息止めの漢方薬として使われていました)

大根の味噌漬け

焼き味噌と同じで疲労回復の即効性があります。ちなみに織田信長の好物でした。

少し突っ込んで上記の中のものを説明してみました。

・求肥(ぎゅうひ・こねた白玉粉(しらたまこ)に水あめ・砂糖を加えて練り、蒸して、薄いもちのようにしたお菓子、あんみつなどに入っています)

・甘葛(あまづら・一般的にはブドウ科のツル性植物(つた(蔦)など)のことを指しているといわれます。一方で、アマチャヅルのことを指すという説もあり、どの植物かは明かでありません。)

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陣中食について

野営での調理の際は、よく洗った鍛鉄製陣笠(たんてつせいじんがさ)を大鍋として使って、味噌玉を溶かして芋がら縄や、食材を入れ3-4人分の陣中食(この場合は味噌汁とか汁かけ飯・味噌汁と一緒に穀類を煮込んだ雑炊)を野菜・山菜などの具材を入れて、煮るなどの調理しました。よく洗ったとはいえ陣笠。帽子もどき…。それよりも食欲のほうが勝っていたんですね。

すいとん・ほうとうも野営のご飯から生まれたようです。

煎餅は汁で溶かして食べていたようです。これもどこかの名物料理のようです。

地方の名物はほとんど兵糧から生まれたのかも、ですね。

 

調味料

唐辛子・酒類・塩・味噌玉・酢。これが主な調味料ですが、調味料以外の役割も持っていました。

唐辛子

カプサイシンが持つ特性の、寒い時期に体を温める効果と、消毒効果による食材の保存と、ビタミンAとビタミンCを補うための食材もでありました。

酒類

エタノールの持つ殺菌消毒効果が、負傷の消毒や敵将(てきしょう)の首級(しゅきゅう)の保存にも使われました。

やはり殺菌効果を利用して食材の保存や、負傷の消毒や敵将の首級の保存に使われました。

味噌玉

これも食材の保存、負傷の消毒にも利用されました。ただ傷の状態によっては悪化させる危険性もありました。

これも食材の保存、傷の消毒、食中毒予防・治療に使われていました。

 

携帯食

先ほどの芋がら縄を腰に巻き。兵糧丸を鎧につけてました。

兵糧丸(ひょうろうがん)

定番の兵糧だそうです。携帯して食べました。忍者も大好き(笑)!なんだそうです。

兵糧丸をひょうろうがんではなく、しばらくひょうろうまると読んでました。/////オハズカシイ。

作り方は米・白玉粉・そば粉・きな粉・すりごまなどを酒で練り丸めて蒸したあと、天日干しにするシンプルなものです。

1日に2、3個食べれば空腹にならず体力も低下しない、疲労回復にも役に立つ。

しかもこの兵糧丸は、各軍によって材料が少しずつ違い、レシピは軍の機密でした。

ドリンク剤より効きそうですよね。売ってないのかなぁ兵糧丸。

ダイエットにも効きそうな気が…。

兵糧丸↓

 

    

まめ話♪

戦国時代というのは日本中が飢餓状態でした。戦の理由はほとんどが、ご飯。そして戦場に雑兵が集まる理由も「ご飯」。

とりあえず戦場に行けば食べられるので集まってきました。

中には親子で従軍していたケースも…。

親が子供に食べさせるために、連れてきたそうです。死ぬか生きるかの現場よりも、お腹いっぱいのほうがいい…それだけ庶民の食事が貧しかったのでしょう。

それによって大名たちが「頼むから、子連れはやめるように」と命令を出したこともあったそうです。それでも親たちは「この子はいずれいい戦力になります、見学です」といって従軍させたそうです。

なんか、セツナイ…。

 

 

まとめ

  • 庶民は雑穀を中心に食べていた。
  • 戦国時代の兵糧はご飯がメイン。副食もあった。
  • ほうとう、五平餅・きりたんぽなど名物は兵糧か始まった、かも?
  • 個性豊かな携帯食。兵糧丸は国ごとにレシピ違う
  • 調味料は食材の保存と治療にも使われた

兵糧丸を作ってみた方がいて、なかなかおいしかったそうです。時間があればチャレンジしてみたいのですが、私は野営ご飯を個人的には作ってみたいです。

手軽にできそうな焼味噌もちょっと興味ありです。

バーベキューの際に作っても面白いかもしれませんね。

雑穀はおいしいのですがもう少し柔らかく煮たらいけるかも、と思ってリベンジしてみたいです。

皆さんはどんな戦国ご飯に心ひかれましたか?

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